砂防林博物館
本作品は住民にとって日常に風景となっている砂防林の在り方について改めて問い直し、今後の在り方について提案する計画である。建築にはこれからの砂防林と地域の共生のため、様々な仕掛けが緻密に計画されている。建築的操作では抜けをつくり、半層分階をずらすことで空間に抑揚をつけている。インテリアの操作では賑わい、中間領域、展示に着目し、訪れた人々がその建築体験にストーリーを紡ぎだす多様な設えをつくりだしている。本建築では子どもの目線に立った、飽きさせないインテリアの工夫がされている点も興味深い。子どもの興味を惹く展示の順番や自発的に考えるコーナー、実物と触れ合う素材を意識した空間などがそれに当たる。
担当教員:東京電機大学 荻原 雅史 先生