あかりが灯るとき ー 郊外住宅地の再編 ー
 この作品の出発点は、特別でない建築的記憶の継承という点にあった。自然に対する建築的介入の蓄積が失われること、ささやかな人の営みの事実自体が失われることへの違和感は、大震災後に私達が共有した問題意識を思い起こさせる。なにげない、あたりまえの街として、人口減少時代の郊外住宅地が選定された。作品では、その<区画>がもつスケールに注目し、これを手がかりにして、農業を中心とした生活と風景へと、街自体を時間をかけて編み直すプログラムが提案された。インテリア・建築・ランドスケープが連続する、循環と再生の仕組みをもつイメージが、時間軸に沿って描き出されている。
担当教員:広島女学院大学 真木 利江 先生

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